遺言は、遺言書という一定の書式をそなえることにより、はじめて有効となります。
一般に多く使われる方式として「公正証書遺言」と「自筆証書遺言」の2種類があります。
相続時のトラブルを防止し、遺言の内容を確実に実現するために、おすすめしたいのは「公正証書遺言」です。
公正証書遺言 | 自筆証書遺言 | ||
---|---|---|---|
保管制度※2利用あり | 保管制度※2利用なし | ||
作成・保管時 | 原則、本人が公証役場に出向く(公証人の出張制度あり) | 本人が法務局に持参して保管(形式等を確認) | どこにも出向く必要なし |
自書 | 自書は不要(公証役場で遺言内容を口授、公証人が作成) |
全文を自書 *自書によらない財産目録を添付可 |
全文を自書 *自書によらない財産目録を添付可 |
保管場所 | 公証役場 | 法務局 | 遺言者等保管 |
証人 | 2人以上必要 | 不要 | 不要 |
手数料 | 必要 | 必要 | 不要 |
検認※1 | 不要 | 不要 | 必要 |
-
※1検認とは、相続人に対し遺言の存在およびその内容を知らせるとともに、遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名など検認の日現在における遺言書の内容を明確にして遺言書の偽造・変造を防止するための手続きです。
自筆証書遺言の執行をするためには、遺言書に検認済証明書がつづられ、割印が押されていることが必要です。 - ※2保管制度とは、法務局で自筆証書遺言を保管する制度です。全国の法務局のうち、法務大臣の指定する法務局が遺言書保管所として遺言書の保管に関する事務を行います。
公正証書遺言の書式例
- 2020年7月10日現在の法令をもとに記載。